今回も大会運営からMC Daigoのまとめたイベントレポートが届きました。
ツワモノ揃いのあのバトルを思い出しながら振り返ってみてはいかがでしょうか?
Groovmix -Buzzer beater-
本年もありがとうございました!
優勝 Kengo ( @ken5_fsbb )
準優勝 YOH (@yoh_1118 )
MVP YOH (@yoh_1118 )
EPIC賞 Enemy (@enemy_fsb ) LEGO (@lego.0505 )
nock賞 Shota (@fsb32shota )
ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
2018年最後のバトルとして開催された
GroovMix-Buzzer beater-
優勝を手にしたのはKengoでした。
オーディション形式から始まる年末GroovMix。
関東フリースタイルバスケットボール界の重鎮3名をジャッジとしてお招きし、それぞれの観点にしたがって4名のプレーヤーをピックアップしていただきました。
-オーディション結果——–
Judges select
Kengo
–
TAM select
1.KO
2.406016←
3.Sodai
4.Enemy
–
nock select
1.APACHE
2.きよまろ
3.宙
4.ATSU
–
lee select
1.Shota a.k.a LASY BEAR
2.LEGO
3.KEIGO
4.TαKα
—————————
Guest playerとしてKAZ
Picup playerとしてYOH、yu-yaを招致。
トーナメントは初戦から好カードが実現。プレーヤー同士の関係性やスタイルの相性など、見応えのあるバトルが続いた。
優勝したKengoは序盤は技が決まりきらず、苦戦の連続。後半はエンジンも温まりビッグムーヴを連続メイク。
決勝戦では前回大会にて惜敗を喫したYOHを破り、2018年最後のバトル制圧した。
高難度ビッグムーヴや基礎ムーヴの美しさを武器とするYOHも一日を通して安定したバケモノっぷりを発揮してくれた。
勝敗を分けたのは音楽に対するgroove感であったように思う。
Kengoはビートやメロディ、リリックに対するアプローチ手段が非常に豊富で、的確なタイミングで手札を切る。
それも機械的なセットではなく、フリースタイルの即興性の側面を表現できる数少ないプレーヤー。swagやgrooveといった理論化が難しく、ただ確実に存在する要素の深化に取り組み続けたKengoがYOHの2連覇を阻止。
4月のTip off、8月のHalf time、12月のBuzzer beaterと、3度開催されたGroovMix 2018 season。
シーズン終了のブザーと共に見事逆転シュートを決めたKengo。
ジャッジ陣も「日本のトッププレーヤーの1人」と賞賛。
当人も2019年は関東フリースタイルバスケを牽引していくと意気込む。
【個人的ピックアップバトル】
Kengo vs きよまろ
本当に個人的な好みを言うと「音で遊ぶ」スタイルが好きなんです。
ハンドリングに余裕が生まれてきたプレーヤーは音楽を感じながらgroovyなフリースタイルをできるようになる。
さらに音楽に対するアプローチのパターンを絶妙に”ズラす”ことまで扱えるプレーヤーはほんの一握り。
特にこのカードにおいてはDJのしんいちが粋な遊びを仕掛けてきた。1ターン目と2ターン目において「同じ曲のBPM違い」をセレクト。
そんな仕掛けに対してなんとも気持ちの良いアンサーを返した両名。
前述でKengoのことは褒めちぎったのでこちらではきよまろをメインに持ち上げる。
ビートに正確なのは当たり前、ビッグムーヴが勝利戦略の主流となりつつある昨今。きよまろは「小ネタの宝石箱」とも言える技巧派を貫き続けている。
初動からメイクまで短いカウントで対応できる技の豊富さは以前からのものだが、初動の瞬間にオチが読めるという弱点も持っていたように思う。
今回のきよまろの進化はムーヴの速度ではなく、「フローを音楽に溶け込ませる力」にあると感じた。
気持ちよく音楽のフローに自身のフローを合わせていたと思いきや、ポイントの音ではなぜか奇抜な小技がメイクされている。
技の一つ一つが洗練されたことも影響しているはずではあるが、その意外性、サプライズ性には非常に気持ちよくさせられてしまった。
Kengoはフィニッシュのミスが目立ったことでやや劣勢にも映った印象。
2ムーヴを終えたジャッジはドロー。
この結果から”コンボ”の捉え方に変化の傾向を感じた。
「コンボはフローからフィニッシュのセットであり、フィニッシュのミスによってコンボの評価はゼロになる」という観点が主流であったが、よくよく考えると、これは粗のある視点ではないだろうか。
フィニッシュのミスだけでグルーヴ感のあるフローの評価はされないのあれば、コンボが持つ優位性はあまりにも低い。
単発でフィニッシュムーヴのみのメイクに執着した方が効率的ということになってしまう。
フローレベルが低いのであれば、フィニッシュのメイクに評価の重心が傾くのも頷けるが、十分評価に値するフローの表現さえ叶っていればフィニッシュのミスは、”フィニッシュのミス”でしかないのではないか。「カウントに合わせるだけのコンボ」と「グルーヴ感のあるフローを通過するコンボ」に評価の差はあって然りのものであると感じる。
そうした視点に立つと、要所のミスは目立つものの、なんとも軽くて深いムーヴを披露してくれたKengo。
「大きな音にドカンとハメる」そんなブレイクダンス的な気持ち良さもフリースタイルバスケの魅力の一つ。
ただ音にハメる、ではなく、「音にノる」気持ち良さをハッキリと証明してくれたKengo、きよまろにビッグアップ。
あとは…
・LEGOがいい感じにスタイルを仕上げてきているのでさっさと結果に繋げてもらいたいこと
・口だけ達者スタイラーのATSUが初めて予選通過をしたこと
・YOH vs LAZY BEARのLAZY BEARのスタイルチェンジでバトルにコミットしてきた感じ
このあたりは触れるだけ触れておく…笑
実力のあるプレーヤーに活躍の機会を与え、その後の活動に繋げてもらうことがGroovMixの存在意義だと思っています。
お招きするショーケースやジャッジの方々から何かを盗み取っていただきたいですし、獲得したタイトルや賞に価値を感じていただけるような大会にしていけたらと思っています。
2018年もありがとうございました!
2年目の突入
2019年も諸々仕掛けていくので、よろしくお願いします!
camera : @chonmagebeam