通算1,500以上のバトルをカメラに収めてきたシーンに欠かす事のできない最重要人物である彼が、毎回テーマを決めてバトルムービーをピックアップ!
第四回のテーマは「2018年上半期ベストバウト TOP3」。
2018年の上半期の全バトルからMKT氏が厳選。彼が選ぶ2018年上半期ベストバウトは果たして?
[No,3] bactopec2018KANTO #20 1st つんく vs JUN
早稲田大学の先輩後輩対決。JUNは3~4ボールをいとも簡単に操る成長著しいフリースタイラー。技から技への連続性が素晴らしく、1ムーブの中で切れ目がなく、ミスしたときのリカバーもなめらかで高いスキルを披露。
いっぽうのつんくは小気味よく動くボールが非常に綺麗で、エッジの効いたムーヴが特徴的で見ていて心地よいリズムをもたらしてくれる。
このバトルはマルチボールのJUNに軍配が上がったが、1ムーヴの中でリズムが単調に感じる部分があり、全体の中でムーヴに抑揚が出てくるとバリエーションが広がって更に怖い存在になれると思う。
[No,2] RUSH TAG #14 Final ClubOver30 vs Uncle Brother Hood
新たな試みとしてスタートした上半期最注目の2on2バトルRASH TAG。
予選から会場の度肝を抜いたClubOver30(nock & 406016←)は決勝でも息の合ったコンビネーションで魅了。一方、それぞれソロでは大会優勝経験のあるUncle Brother Hood(Kamikaze & Fire)は互いにスキルフルなフリースタイルを披露。2チームともに持ち味を活かし、2on2の意義を汲み取ったパフォーマンスができていたと思う。しかし、2on2ならではのフリースタイルはまだ模索中とも言える。先に控える静岡、関西予選と11月のbac to pec FINALで行われる決勝ではもっと凄いルーティーンやコンビネーションが見られるだろうという期待も込めて、この新しい形のバトルの決勝を上半期2位とした。
[No,1] HIGH SCHOOL NO.1 2018 #09 Final きよまろ vs yu-ta
栄えある1位は若手の台頭著しいHIGH SCHOOLバトルから選出!
yu-taはスタイリッシュできれいなボディロールが持ち味で、
キャリアも短いながらもそのムーヴからは才能の片鱗をのぞかせていて、北海道の系譜をしっかりと受け継いでいるのがよく分かる。
きよまろはベーシックなムーヴを中心に時折コミカルなムーヴを織り交ぜ、しっかり音を取るフリースタイルが特徴。
両者ともに高校生とは思えない、互いの持ち味を存分に発揮したバトルは僅差でyu-taが勝利したが、2人共、良い先輩に恵まれて日々そのスキルを向上させていることだろう。2人の今後のにも大いに期待!
今年上半期は大会を直接観に行く回数が例年と比べて少なく、また大会そのものも予選大会などが多い中からの選出となったため、両者ミスがなく甲乙つけがたいようなバトルはほとんどなかった。しかし、下半期は大きな大会も控え、フリースタイラーの集中力やモチベーションも高くなってくるはずだ。
僕がフリースタイルにハマったきっかけは08年のバトルで、気持ちと気持ちが全力でぶつかり合う見ていて恐怖すら感じるような雰囲気があった。
近年はカルチャーの裾野を広げていくため、大会の毛色なども影響してこうしたバトルは減少しているが、バトルの本質に立ち返った熱い戦いも見てみたいと感じる今日この頃でもある。
下半期は上半期以上に熱いバトルに期待したい。
About MKT594
通算1,500以上のバトルをカメラに収めてきたフリースタイルバトルカメラマン。
数々のバトルを収めるその姿は世界中のプレーヤーから厚い信頼を得ている。
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